インテリアは天井と照明魅せ方で大きく変わる

インテリアは、床や壁、家具などのすぐに目にとまる部分にこだわりがちですが、実は天井と照明の魅せ方によって、空間の雰囲気は大きく変わります。

何となく雰囲気がいいと思う空間は、そんな目に見えないところのディテールに気を配ってデザインされている空間だと思います。

そこまで考えられている空間は、おのずと壁、フローリング、キッチンや洗面カウンターもセンス良くデザインされます。

天井につく照明は、出来る限り器具自体は見せずに光だけを操り自然な明かりで空間を照らすことが、その空間を美しく見せるコツになります。

それは、自然の光、太陽や月明かりの馴染みのある光に対して、人は落ち着きや和みを感じます。

木漏れ日の光や、木陰の様子、真っ暗な中での月明かり、これらは昔から人が自然に感じてきた光で、最も馴染みのあるものです。

これらの馴染みのある自然の光に近づけることが、空間を美しいと感じられることに近づけるものとなります。

照明をつける天井面のデザイン

住宅の天井面には当たり前のように照明用ソケットが付いていて、そこに自身で選んだ照明を付けることが多いかと思われます。

今ではリーズナブルに様々なデザインの照明が販売され、そこそこいい感じにはインテリアがデザインできます。

天井には、照明器具以外にも、換気ガラリ、天井点検口、エアコン吹出口、火災報知器等々、様々な設備器具が取付けられます。

それらの設備機器は今や当たり前のように取り付いていて、気にならない様になっています。

その今や当たり前の状況を、建築的な工夫により、それら設備機器の存在を消し、美しい天井面をつくりだすことで特別な空間を実現することが可能です。

照明や換気口、エアコン、火災報知器等の天井に取り付く設備機器類が一切見えない工夫がなされた空間はとにかく美しく感じます。

照明は床面や机上を照らし、作業上必要な照度を確保する必要があります。

その為、光源を隠して間接的に光を床面、机上面へ必要照度が届くよう設計する必要があります。

また、換気口やエアコンも居住空間には必要でなくすわけにはいきませんので、空気がうまく循環するよう空気の流れまでデザインして設備機器類を隠しています。

技術的な裏付けを持って美しい空間は実現しています。

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この記事を書いた人

・一級建築士
・インテリアプランナー
幼少期から大学までは和歌山の実家で田舎暮らし。
大手ハウスメーカーで累計約40棟の住宅を技術営業として担当。
その後、組織設計事務所に転職し、学校・庁舎・道の駅・公民館・発電所等の主に公共建築物の設計に携わる。
現在は組織設計事務所に所属し、日々建築設計業務に取り組む傍ら、建築系webライターとして建築に関わるマニアックな情報から住宅購入に関わる内容まで幅広く発信している。
和歌山から、大阪、東京と住まいを移し、また和歌山戻り、田舎に自邸を建てる。

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